~bzr-pqm/bzr/bzr.dev : contents of doc/ja/user-guide/adv

~bzr-pqm/bzr/bzr.dev : (revision 6060.2.1)

4634.99.1 by Naoki INADA import doc-ja rev90	1	疑似マージ
	2	===========
	3
	4	チェリーピッキング
	5	------------------
	6
	7	時々、ブランチの変更の全部ではなく一部だけを選んでマージすることが\
	8	便利であることがあります。
	9	これは一般的にチェリーピッキング(cherrypicking) として言及されます。
	10
	11	チェリーピッキングが役に立ついくつかの事例:
	12
	13	* メインの開発ブランチから修正の一部を取り出してリリースブランチに取り込む
	14
	15	* 実験ブランチから改善内容を選別して機能ブランチに取り込む
	16
	17	``foo`` ブランチのリビジョン Xによってなされた変更のみをマージするためには::
	18
	19	bzr merge -c X foo
	20
	21	``foo`` ブランチのリビジョンXまでの変更のみをマージするためには::
	22
	23	bzr merge -r X foo
	24
	25	``foo`` のリビジョンX以降の変更のみをマージするためには::
	26
	27	bzr merge -r X.. foo
	28
	29	``foo`` ブランチのリビジョンXからリビジョンYまでの変更のみをマージするには::
	30
	31	bzr merge -r X..Y foo
	32
	33	通常のマージと同じように、チェリーピックは明示的にコミットしなければなりません。
	34	これを行う前に、 ``bzr diff`` を利用した変更を見て何かあればテストスイートを\
	35	実行するとよいでしょう。
	36
	37	通常のマージとは異なり、Bazaarは現在はチェリーピックを追跡しません。
	38	具体的に言うと、変更は通常のコミットと同じようになり、他のブランチから来た(内部の)変更履歴は失われます。
	39	上記のようなチェリーピックが役に立つ場面では、このことはたいてい重大な問題ではありません。
	40	フルマージが後で行われることはけっしてないと言える十分な理由があるからです。
	41	そうではない場面では、変更が再びマージされたときにまた衝突を解消する必要があります。
	42
5875.1.1 by INADA Naoki Update Japanese docs.	43	.. Merging without parents
	44
	45	親のないマージ
	46	------------------
	47
	48	チェリーピックに関連したテクニックとして、マージ元のリビジョンを参照せずに、
	49	コミット前に親リビジョンを忘れることができます。
	50	こうすると、このマージで行われた全ての変更が、1回のコミットで行われたような
	51	効果があります。
	52	マージしたあと、コミットする前に次のコマンドを実行します。 ::
	53
	54	bzr revert --forget-merges
	55
	56	これで、作業ツリー内の変更は残したまま、その変更がどこからマージされたかの
	57	記録だけを削除します。そして、次のコミットではマージされたリビジョンに
	58	関する情報が一切ない状態で、全ての変更を記録します。
	59
	60	この機能は、「きれいな」履歴を作りたいユーザーに取って便利なものですが、
	61	Bazaarはもともとマージされた履歴を段階的に表示する機能を持っているので、
	62	失った履歴の価値が履歴のきれいさの価値を上回らないように気をつける必要があります。
	63	特に、この機能を使うとマージ元の変更だけを取り込んでその変更のマージ元を
	64	記録しないので、後で同じマージ元からマージしようとすると余計なコンフリクトを
	65	発生させる可能性があります。
	66
	67
4634.99.1 by Naoki INADA import doc-ja rev90	68	.. _reverse-cherrypicking:
	69
	70	リバースチェリーピッキング
	71	---------------------------
	72
	73	チェリーピッキングは一連の変更を元に戻すことができます。この場合、リビジョン範囲の\
	74	上界(upper bound)が下界(lower bound)よりも小さくなります。
	75	たとえば、リビジョン10の変更を取り消すためのコマンドはこうなります::
	76
	77	bzr merge -r 10..9
	78
	79	どこかから、すべてではない大半の変更を得たい場合通常のマージをした後に少しの\
	80	リバースチェリーピックを行うとよいでしょう。
	81
	82
	83	コミットされていない変更をマージする
	84	-------------------------------------
	85
	86	複数のブランチを持っており、間違えて別のブランチを変更し始めた場合、訂正をとるステップは次のとおりです。
	87	ブランチ ``bar`` で作業したかったのに、ブランチ ``foo`` で作業を始めてしまったという場合を前提とします:
	88
	89	1. ``bar`` ブランチに移動する
	90	2. ``bzr merge --uncommitted foo`` を実行する
	91	3. やってくる変更をチェックする (``bzr diff``)
	92	4. ``foo`` ブランチに変更する
	93	5. ``bzr revert`` を実行する
	94
	95	.. TODO Selective file merging?
	96
	97
	98	リベースする
	99	--------------
	100
	101	通常のマージの別のオプションはリベース(rebase) です。
	102	すなわち、現在のブランチが本来とは異なる地点をベースにするようにします。
	103	リベースは ``rebase`` プラグインによって提供される ``rebase`` コマンド\
	104	によってサポートされます。
	105
	106	``rebase`` コマンドは現在の作業ディレクトリ内のリベースされるブランチ上で\
	107	別のブランチの位置をとります。
	108	ブランチが指定されないと親のブランチが使われ、通常これは望まれる結果です。
	109
	110	最初のステップは現在のブランチのものであるが親のブランチではないリビジョンを\
	111	特定することです。
	112	現在のブランチはターゲットブランチと同じリビジョンに設定され、それぞれの\
	113	リビジョンはブランチのトップで再現されます。
	114	プロセスの終了時に現在のブランチがターゲットの最終リビジョンからブランチ\
	115	されたようになります。
	116
	117	再現されるそれぞれのリビジョンがツリーの中で衝突を起こすことがあります。
	118	これが起きたらコマンドは停止してそれらを修正しなければなりません。
	119	``merge`` するためにコミットを解消し、それらが解消されたものとしてマークするために
	120	``bzr resolve`` を実行します。
	121	すべての衝突を解消したら、リベースオペレーションを続けるために ``bzr rebase-continue``
	122	を実行します。
	123	衝突に遭遇せず続けないことを決めたら、 ``bzr rebase-abort`` を実行できます。
	124	リプレイされるコミットの一覧を表示するために ``rebase-todo`` を利用することもできます。
	125
	126	注: マージトラッキング機能が貧弱なVCSツールから来たユーザーの中にはリベースを好む人がいます。
	127	古いツールでの作業方法に似ている、もしくは"完璧にきれいな" 履歴が重要だからです。
	128	Bazaarでリベースする前に、通常のマージがベターな選択肢ではないのか考えてください。
	129	とりわけ、始める前にプライベートなブランチをリベースするのは大丈夫ですが、
	130	他の誰かとブランチを共有した後のリベースは強く非推奨です。